夏の一冊

みなさんツイッター上の本棚『夏の一冊』に本を選んで頂きまして、ありがとうございます。

 

今現在、本棚にどんな本が並んでいるのか?

一覧で一気に見れるようにブログで公開してます!(随時更新)

こちらはタイトル、著者、コメントに合わせて書影もつけてますので、よりわかりやすくなってます!

 

ばらばらに見えても全部『夏』というテーマで繋がってる本たち、コメントだけでも結構読み応えがあって、面白いと思います。

 ではでは、順番にどうぞ、、、

 

 

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『火花』 又吉直樹

冒頭の一文が印象的。
花火大会の夜から始まる二人の芸人の青春物語、、、
花火の音が聞こえる、今夜もどこかで誰かの青春物語が始まる。

 

 

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『ありとすいか』 たむらしげる

夏といえばこれ!
あり一匹一匹をじっくり見ても楽しいです☺

 

 

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夏への扉』 ロバート・A・ハインライン

同票多数だとは思いますが、猫好きとして。
主人公が巻き返していく展開にわくわくして、夏が近づくと読みたくなります。

 

 

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『へいわってすてきだね』 文・安里有生 絵・長谷川義史

6歳の少年の詩を絵本にしたもの。
子どもらしさはあるが的確な文章で、ストレートに心にきます。

 

 

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『カモメの日の読書 漢詩と暮らす』 小津夜景

恋は浅くも深くもある。
どこか淡い恋心や夏の青春を思いださせる。
夏の季節にカモメが詩を運んできてくれるような、エッセイ集です!
爽やかな海風が感じられる場所でゆっくりと読みたい一冊です。

 

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ペンギン・ハイウェイ』 森見登美彦

不思議な現象と不思議なお姉さんの謎を解く少年の夏。

 

 

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『戦中派不戦日記』 山田風太郎

日本人にとって歴史上、避けては通れない夏の記録。天才的な小説家が、小説家になる以前に書き記した最高傑作。

 

 

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八月の光』 ウィリアム・フォークナー

架空の土地、ジェファスン。
八月を舞台に繰り広げられる物語。
生活の臭い、血の臭い、男女の臭い。
作中における「光」に着目して読んでも面白い。

「どんな平和な谷間に住もうと(…)この光景はいつも彼らとともにあるだろう」(602, 新潮文庫

 

 

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スローカーブを、もう一球』 山際淳司

もう「古典」と言ってもいいかもしれない、スポーツノンフィクションの傑作。

 

 

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『世界の涯ての夏』 つかいまこと

ジャンルはSFです。世界を終わらせる「涯て」が出現した近未来。仕事に疲れた3Dデザイナー、被験者の老人、思い出の中の少女。
人々が迎えるのは終焉か、それとも・・・
詩的に、抑揚なくゆるやかに繰り広げられる物語。
何よりも雰囲気を楽しんで欲しい。

 

 

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『リリース』 草野たき

表紙に大きな入道雲と、走る男の子。

主人公とそのお兄さんの最後のツーショットは、3年前に読んだけれども忘れられません。
それぞれが色々なものに囚われ、解放されようと足掻く姿をみて、がむしゃらに走り出したくなる気分でした。

 

 

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『TUGUMI』 吉本ばなな

思春期の夏休みのイメージ。自分自身も主人公たちと歳が近い頃の夏休みに読んだので、よけいに印象が強いのかも。
大人になってから他の吉本ばななの作品も読みましたが、自分の中ではこの作品がナンバーワンばななです。

 

 

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『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介

ラストに賛否両論はあるけれど、確実に名作な一冊です。

素敵な企画ですね、楽しみにしています(*´∀`)

 

 

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霧のむこうのふしぎな町』 柏葉幸子

小学6年生のリナは、夏休みを霧の谷で過ごすことになりました。
そこにはちょっとふしぎで、変わった人たちが住んでいて、リナはこの町で働きながら暮らすことになるのです。

できればその棚には、竹川功三郎氏の挿絵が入った単行本を置いてください!

 

 

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『ハトはなぜ首を振って歩くのか』 藤田祐樹

夏といえば自由研究。ということで、コアな(そして面白い)研究テーマに定評のある岩波科学ライブラリーよりいちばん好きなのを。目指せハトマスター。因みにコロッケ曰く「ハトの首振りは微妙に三角形」。

 

 

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宵山万華鏡』 森見登美彦

祇園祭宵山の1日をめぐる不思議な出来事。
終わってほしくない夢みたいに、夏祭りの賑わいが鮮明によみがえります。むせかえるような人混み、露店の灯り、浴衣の色…

 

 

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官僚たちの夏』 城山三郎

タイトルからして夏の暑さ真っ盛り。そしてその暑さに負けないほどの「熱意」と「暑苦しさ」を持つ男の、これは敗北の物語。国の行く末を本気で案じた男たちの生き様が、ここにあります。

 

 

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『ふたりのイーダ』 松谷みよ子

やはり、夏と戦争は切り離せない。最近では『この世界の片隅に』があるが、『夏の本棚』に並べる本としては、この不朽の名作をあげたり。

 

 

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『あたしはビー玉』 山崎ナオコーラ

男の子の高校生活の日常とビー玉の女の子の話。花火大会に友達と女の子に変身したビー玉を連れて行くんだけど、ビー玉に浴衣着せて。ラストが秀逸。オススメです。

 

 

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『夜市』 恒川光太郎

ある日、ある場所で開かれる夜市。そこでは何でも売っている。しかし、その夜市にはある秘密があった。仄暗さを漂わせながら、どこか懐かしさを感じる和風ホラーの傑作です。

 

 

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『夏の沈黙』 ルネ・ナイト

生々しく残酷な物語。早く夏が過ぎてほしいと思ってしまう小説です。

 

 

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『ぼくたちの好きな戦争』 小林信彦

中3の夏休みに読書感想文書いた。初めて買ってもらったハードカバー。

 

 

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『星座の話』 野尻抱影

子どものころ、夏休みに見た白馬の満天の星空から、かなり読み込んでいた本。さまざまな星座にまつわるギリシャ神話、天文の話まで読みやすい。

 

 

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『夏の夜の夢』 シェイクスピア福田恆存/新潮文庫

シェイクスピアっていうと、「古典! 難しそう!」という方が多いと思うんですけど、要するにお芝居の台本なので、楽しさが感じられます。堅苦しさを感じる方は、有名な大作悲劇ではなく、喜劇から入るのも手だと思います。

 

 

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『八月の青い蝶』 周防柳

小説すばる新人賞受賞作の切なくて記憶に残る物語。筆力が凄い。

戦争のときの話なので決して軽くないけれど、読んだ後は清々しい。

白血病の主人公の子供時代は1945年の戦争真っ只中。その時に出会った初恋と美しい蝶、それから歴史の話でもある。

 

 

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夏への扉』 ロバート・A・ハインライン

ベタですが、読みたくなる一冊。ジンジャーエールが飲みたくなります。

 

 

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ヴェニスに死す』 トーマス・マン

読むといつも、夏の埃っぽさと生々しい空気の熱さを感じます。
おそろしいけれど、こんなふうに身も心も掴まれる何かに出会ってみたいと思ってしまう、大好きな本です。

 

 

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『緑の森の神話』 折原みと

小学生だった息子が夏休み中夢中で読んで話してくれた。 実は私は読んでない…

 

 

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泥棒日記』 ジャン・ジュネ

パッと思い浮かんだのはジャン・ジュネ泥棒日記
汗(や垢)で肉体が光っているような男たちのイメージ、喧騒や幻想で練り上げられたかのような豪奢な季節、生命の絶頂の活動期かのようなこれは温暖な季節に似ている気もします。

 

 

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『サマー・ランサー』 天沢夏月

かつて剣道の神童と呼ばれた少年が、高校で〝槍道〟部(架空の部活)に入り、向日葵のように明るい同級生に出会い、仲間ができ、主人公がまっすぐに進もうとするキラキラとした青春物語です。

 

 

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銀河鉄道の夜』 宮沢賢治

星とあの世と鉄道のおりなす夏の幻想童話No.1

 

 

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『夏帽子』 長野まゆみ

各地を転々とする臨時の理科教師と、赴任先で出会う生徒達との短編集

 

 

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『夏と花火と私の死体』 乙一

小学生時に私がはじめて買った文庫本。
ちょうど夏に宿題で選んだ本で、怖い話と言うところと厚さがやさしいというところで選書。
「本を買って読む」ができた思いでの作品です。

 

 

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ツバメ号とアマゾン号』 アーサーランサム

この夏休みにどれだけ憧れたことか!

 

 

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『原爆供養塔』 堀川恵子

夏と言えば「戦争」というのはもはやクリシェとなってしまっているけれど、それさえ廃れてしまえば、この国はどうなってしまうか。同著者の『チンチン電車と女学生』(講談社文庫)と併せて、等身大の主人公たちに思いを馳せたい。

 

 

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真夏の方程式』 東野圭吾

俺はあんま好きじゃなかったけど、映画化もされてるし、名作の一つなんかな...。

 

 

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『鉱石倶楽部』 長野まゆみ

鉱石をモチーフにした短編集。
読んでいる間は、なんとなく暑さを忘れます。

 

 

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『夏の庭』 湯本香樹実

初出は1992年の福武書店。文庫は60刷超え。
長く読み継がれている良作です。

 

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『なつのいちにち』 はたこうしろう

むせ返るような「夏」に溢れています。

 

 

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『男たちの大リーグSUMMER OF ’49』 デヴィッド・ハルバースタム

名門ヤンキースレッドソックスジョー・ディマジオテッド・ウィリアムスを始めとした野球バカたちのひと夏の熱い戦いと生き様を、ピュリッツァー賞作家が冷静に描き出しました。

 

 

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『夏と花火と私の死体』 乙一

夏といえばホラー…ということで。
初めて読んだときは衝撃を受けました…!死体である「わたし」の視点で物語が進んでいきます。

 

 

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『8月のソーダ』 コマツシンヤ

ページを開くと一瞬で暑さを忘れるほど清涼感のあるフルカラー漫画。ノスタルジックで可愛く美しい。

 

 

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『はなびドーン』 カズコ G・ストーン

 

 

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『にいさん』 いせひでこ

ゴッホ兄弟の弟視点の物語。
夏といえば、ひまわりでしょう。

 

 

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 『くちびるに歌を』 中田永一

舞台は長崎の五島列島。ある中学校の合唱部の奮闘を描く。
季節は夏?ではなかったかもしれませんが(汗)、内容から青春らしい爽やかさを感じます。夏にぴったり。

 

 

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 『かわいそうな ぞう』 文:つちや ゆきお 絵:たけべ もといちろう 

この本は夏の本ではありませんが、夏の終戦に併せ本当にあったおはなしとして、いつまでも読み継がれていって欲しいので推薦したいです。

 

 

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 『文豪のミステリー小説』夏目漱石大佛次郎・他  

文豪の短編集です。中でも好きな3点 夏目漱石の『琴のそら音』は、禅的な生と死がテーマのおのろけ恋愛小説。大佛次郎の『手首』は幽霊登場、本書内最も震える話。柴田錬三郎『イエスの裔』は殺人事件。風俗史として銀座のカフェーの描写があるのが貴重。

 

 

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 『へいわってすてきだね』 文・安里有生 絵・長谷川義史 

子どもの素直な気持ちで語られる平和
こうやってずっと平和を感じていられる世界でいられますように...☆

 

 

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 『悲しみよこんにちは』 フランソワーズ・サガン

夏、海、バカンスつながりで『悲しみよこんにちは
フランスの作家フランソワーズ・サガンが18歳のときに描いた、17歳の少女セシルがコート・ダジュールの別荘で過ごす一夏。

高校生の時に読んで内容に衝撃を受け、作者が18歳のときの作品だと知ってまた衝撃だった。

 

 

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『夏の花』 原民喜

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『原爆詩集』 峠三吉

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『黒い雨』 井伏鱒二

原民喜『夏の花』、峠三吉『原爆詩集』、井伏鱒二『黒い雨』

8月6日。原爆の日広島県では全校登校日での平和学習。
その中で一番記憶に残っているのがこの3冊。
蝉時雨の中、暑い日ざしに照らされていると、あの日もこんな1日だったのか、と大人になっても胸が締め付けられる思いがする。

 

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『八月の魔法使い』 石持浅海

役員会議にオペレーターとして参加していた恋人からのSOSを受けて、情報ゼロの状況から何が会議で起きているのかを探っていくミステリー。 スリリングで、読後感が青春小説を読んだかのように爽やかな印象がある。

一年。

去年の7月にカフェの棚を一本借りて小さな本屋さんを始めました。

 

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8月には棚一本が一部屋に変わりました。

 

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4月に部屋を移動して、カフェとくっつきました。

 

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そして、今年の秋には近所に移転する予定です。

 

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あっというまの一年でした。

 

で、次の一年をどうするのか?

ここ最近ずっと考えていました。

なぜ本屋を始めたのか?

もう一度一年前を思い出して考えました。

 

答えは、本を売るよりも本屋さんを残したいでした。

 

一年前は減っていく本屋さんに対して、新しい本屋さんを作るという考えでした。

一年たった今は、一軒でも多く今ある本屋さんを残した方がいいと考えています。

 

今年も全国的に有名で人気のあった本屋さんが閉店しました。

閉店日には沢山のお客さんであふれていましたが、できることなら少しでも長く続けて欲しかったというのが僕の気持ちです。

 

僕の住んでいる滋賀は本当に田舎で、街の本屋さんは激減しています。田舎ほどつらい業界です。

このままだと数年で(滋賀から)街の本屋さんは無くなってしまうかも知れません。

本は売れません、地元の本屋さんの頼みの教科書も、電子に替わるかも、そもそもあんな重労働年配の店主さんにはあと何年も無理です。

 

まだまだ本屋さんを残したい、本屋さんの機能を残したい。

 

誰かがやらないと本屋さんがなくなってしまいます。

 

なので、秋から街に本屋さんを残す活動を始めます。

 

フリーランスの本屋活動。

文化的雪かき。

 

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肩書きは、本屋さんを残す活動家。

Book Activist

 

詳しくは、またブログで。

 

 

 

 

 

 

 

選書サービス始めます。

お店をオープンして約1カ月。店内も何となくカタチになったので、新しく選書サービスを始めようと思います。

その名も「unonohon book selection」

そのまんまのネーミングです。

 

一般的な選書サービスは、定期的に選書された本が届いたり、決められた金額相当の選書された本が送られてくるなど、本を購入するものが多いように思います。逆に選書する側からすると、本をご購入頂くために選書をするというものです。

 

これは読者には普段自分では選ばない本と出会えるというメリット、選書する本屋さんには他店との差別化にもなり自店を利用いただけるというメリットがあります。が、これ、本を購入するので結構料金が高いです。

言うならば「読むための選書」でしょうか。

 

他には、カフェや洋服屋さんなど商業施設に本棚を作るために選書を生業とする人たちもいます。

商業施設に本棚を作る目的はいくつもありますが、その1つには「本棚がお店の説明をしてくれる」というものがあります。

店内の本棚に並んでいる本を見れば、個性、こだわり、世界観など、そのお店がどんなお店なのか何となく想像ができます。

言うならば「見せるための選書」でしょうか。(もちろん読むためでもあります。)

 

「unonohon book selection」は、個人向けの本の販売を目的としない見せるための選書サービスです。

普段はあまり本を読まない人や、本屋さんに足を運ぶ習慣がない人たちを主に対象にしています。

何らかの理由で、自宅や自分の部屋に本棚を作りたい。

例えば、気になっている人が遊びにくる時に本棚を見て、「この人センスいいなー」とか思われたい、、、など不純な動機でもよいと思います。

ちなみに本来、自分の本棚を見られのはめちゃくちゃ恥ずかしいです。

趣味嗜好がバレバレで丸裸にされているような感覚です。

商業施設の本棚と同じで、勝手に自分はこんな人間ですと言っているのと同じです。

逆に、自分がどう見られるかは、並べる本によって操作が可能なのです。(不純)

 

ただ、本棚一個を本でうめようとすると30冊から150冊くらいは必要です。

本購入型の選書サービスでこの冊数ではかなりの金額になります。

 

そこで「unonohon book selection」では、動機は純粋であれ不純であれ、お客様の目的や要望にあった本の選書のみを行います。

料金は1セット30冊の選書で1,000円です。

ちなみにホームセンターなどで売っている3段のカラーボックスには約60冊が並ぶので、カラーボックス1個分で2,000円です。

選書した書籍をリストにしてお渡しします。

新刊書店で注文するも、アマゾンで買うも、古本で安く買うも、リストの中の一部だけを買うも、リストを参考に類似の本を買うもお客様の自由です。

 

もちろん読んで面白い本を選びますので、読んでもらいたいですし、普段から本を読む習慣がある人たちにもご利用頂きたいサービスです。

 

当面は、お客様と直接お話をし、雰囲気なども参考に選書をしたいので、店頭にて直接ご注文いただける方のみを対象に考えております。

ご質問などお問合せは

unonohon[@]gmail.com

まで。※[@]を@に変えて送信して下さい。

 

 

 

街、本屋さん化計画。

なんとなくブログをはじめましたので、ご挨拶と今後の野望でも書こうなと思います。

「unonohon」は滋賀県東近江市というところに、新しく作った小さな本屋さんです。

八日市駅前の本町商店街内にある「HONMACHI93」という、作家さんのアトリエとショップが集まる商業施設の中に入っています。これが、築90年のヴォーリズ建築で本当に素晴らしい建物なんですよ。

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で、本屋さんをはじめた理由なんですが、今月号の「POPEYE」の特集でもあるように、街から本屋さんが消えたら大変じゃないですか!

それで本屋さんを作って、せっせと本を並べておるわけなんです。

でも、街の本屋さんって今本当に厳しい時代なんですよ。確かに街から本屋さんが消えたら大変なんですけど、別に全然困らない人の方が今や多いのではないかと思うくらいなんですよね。

なぜ、そんなご時世にわざわざ本屋さんを作ったのかというと、僕には1つ(実際はいくつかあるんですが)野望があるんです。街から本屋さんが消えるのなら、街を本屋さんにしてしまおうという「街、本屋さん化計画」です。

ここ数年で、滋賀でも◯◯の地域を本の街にしたい、といった活動を目にします。駅やいたる所に本棚を持ち出して、地域でいらなくなった本を集めて並べてたりしています。が、僕がやりたいのはちょっと違います。

やっぱり、今後どうしても街から本屋さんは減っていくと思います。一部の書店は残るでしょうが、それはそれで面白くないです。(本屋さんと書店の違いはまた別の機会に書きますね。)

結局のところ、街から本屋さんが消えていって困る人たちが、自分たちでなんとかするしかないと思うんですよ。他人まかせにしていても本屋さんを始めるのって本当に厳しくて、ほぼ増えないですから!(厳密にいうと、本屋さんを始めるのが厳しいのではなく、本屋さんで生計を立てるのが厳しいだけなのですが、、、)

確かに本屋さんを始めるのは厳しい時代です。が、実は今は本棚を作るだけなら数年前よりも環境はものすごく整っているんです!

取次の二次卸しもありますし、ハードルはかなり低くなっているんです!

街のいろんなお店の中に店主さんの得意な分野の小さな本棚ができて、それが街中に広がれば街全体が本屋さんみたいになると思うんです。

僕が作りたい本棚は、誰かがいらなくなった不特定多数の本を通りがかる誰かに見てもらう本棚ではなく。明確な目的や意図をもってセレクトした本で、それを目的に(ごく僅かな人でも)わざわざ足を運んで貰える本棚なんです。

もし、こんな本棚を集めた本屋さんを滋賀で一人で始めたら、それこそ生計が立てられないと思います。

でも街全体の他人事では無く困ってる当事者が協力して棚を作り、一人の本屋さんにリスクを背負わすのではなく、みんなでリスク分散できればよいかなと考えてます。

 

街から本屋さんが消えても、本が消えなければよいんです。多分確実に街から本屋さんは消えていきます。物理的に経営が難しい時代です。じゃー今考えるべきなのは本屋さんを残す手段ではなく、「本を残す手段とその仕組み」かと思います。こういう発想は多分、本屋さんからしか出てこないと思います。でも、困ってる当事者たちは本屋さんではない人たちです。

だから、これを実現するには真ん中に中心となる本屋さんがないと駄目だと思うんですよ。

それが「unonohon」かな、と思って本屋さんを作ったのです。

というわけで、「unonohon」は本屋さんで生計を立てるつもりもなく、規模を拡大する気もなく、ただ人と本を繋げる場所の中心になればよいと思っています。

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昨日、京都から来た知人の「車は走ってるけど、人が歩いてませんね。」という言葉がすごく印象的でした。滋賀にいるとあまり意識しないですが、確かにそうなんですよ!

もう少し、人の姿で溢れる街や商店街になったらいいなー。